辨 |
雲南・チベット・ビルマ・ヒマラヤに分布する R. brunonii(複傘房薔薇;E. Himalayan musk rose)は、本種に酷似し、同一種とする見解がある。『週刊朝日百科 植物の世界』5-204 |
中国では、ヤマイバラ R. sambucina(R.sambucina var.pubescens;山薔薇)のシノニムとする。 |
バラ属 Rosa(薔薇 qiángwēi 屬)の植物については、バラ属を見よ。 |
訓 |
英名の musk(ムスクまたはマスク)、種小名 moschatus は、ともに麝香(ジャコウ,shèxiāng)。サンスクリット語の muska(陰嚢・睾丸)に起源する言葉。
麝香は、ジャコウジカ(シベリアジャコウジカ) Moschus moschiferus(麝・香獐子;E.musk deer)の雄の生殖腺分泌体。ヨーロッパでは、古来有名かつ高価な香料であり、幻想香水に利用する。中国では、これを薬用にする。 |
説 |
IPNIによれば、イラン(南部)・アフガニスタン原産、南ヨーロッパ・北アフリカ・アッサムに導入。
|
花は濃厚なムスク香(麝香)があり、品種改良に広く使われ、現代のハイブリッド・ムスク系の親になった、という。 |
誌 |
|